より安全に利用できるように設けられたお泊りデイの運営基準

お泊まりデイサービスのスタッフになろう

お泊りデイの運営基準

お泊りデイの運営基準

人員基準

これまで夜勤のときはデイサービスのスタッフがシフト制で夜勤を担当し、スタッフ1人で1人~複数人の高齢者を対応する、というのがほとんどでした。また、介護の資格の有無は問われていなかったため、夜勤専従として介護の専門知識がない人を雇用することも可能でした。しかし、厚生労働省の発表したガイドラインでは介護スタッフもしくは看護師を1人以上常時配置することが義務付けられ、さらに介護スタッフには介護福祉士や実務者研修、介護職員初任者研修などの資格を持っている人が望ましいことも一緒に記載されています。

設備基準

ガイドラインでは「お泊りデイの利用は最大でも9名まで」と定められています。相部屋は最大で4人まで、個室は1人1室利用できますが、ご夫婦など高齢者の希望があれば個室は2人まで一緒に利用することも可能です。1部屋あたりの広さは大体4畳半以上で、それ以外にもスプリンクラーや火災報知器、消化器などの防火設備の設置、災害時に対応できるようにペットボトルや保存食、懐中電灯などを備蓄することも定められています。

運営基準

お泊りデイは利用を開始する前に、あらかじめ夜勤スタッフの勤務体制やサービスの内容、利用料金などを説明し同意を得る必要があります。これは、サービスの内容をきちんと確認してお互いに納得した上で契約を結ぶことを推奨されているからです。
また、スタッフが高齢者の様子やサービス内容を記録し、必要に応じて高齢者本人やご家族に提供できるように記録を保管することも義務付けられています。
それ以外にもガイドラインには連続して4日以上利用する場合や繰り返し定期的に利用する場合は宿泊サービス計画書を作成しなければならないこと、長期に渡って利用する場合はケアマネジャーと連携を取ること、緊急時や災害時の対応マニュアルの作成や事故が起きた場合の対応の記録整備などが細かく記載されています。

罰則

ガイドラインに細かく記載されているといっても強制力があるわけではないので、運営基準を満たしていなくても罰則などはありません。ガイドラインは高齢者を狭い部屋で雑魚寝させるような悪徳業者に対して、規制を強化しサービスの向上を目的としています。より良いサービスを提供するためにもガイドラインに沿って運営していくことが好ましいでしょう。

また、東京や大阪、愛知など自治体によっては悪徳業者を排除するために明確な運営基準を定めているところもあります。一例として、東京都福祉保健局が定めているお泊りデイの細かい運営基準を紹介します。

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需要が高まっている理由
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在宅介護を行っている人にとって、気軽に利用できるお泊りデイはいざというときの心強い味方です。介護を受ける要介護者にも負担はほとんどありません。自宅から施設まで移動する必要はありますが、割安で利用できるショートステイよりも慣れた環境で過ごせるお泊りデイを好む人もたくさんいます。